ダリ展

に行ってきた。
ダリは見ている物が他人とは違うように見えるそうだ。・・・乱視? そんな問題か! そんな問題なのか? ようわからんが、たぶん違うんだろう。いや、絶対違うんだろう。ようわからんが、絵はええと思たらええんです。洒落ちゃうよ。理屈わからんからよう説明できんが、好きです、はい。
行ったん4時半頃で、5時からロビーで学術員による説明会があるというアナウンスが。客、ようけそっちに足を運ぶ。わたい、ようわからんかったら聞きに行ったらいいんだが、へんちきだから行かない。まっ、別に美術、勉強しとうわけでもないし、雰囲気楽しめたらええんです。客、少なくなった方がゆっくり見られるし。
人とは違うように見えるから、懐中時計が歪んだりする。この絵は有名。それと、ダブルイメージというのが得意技らしい。一枚の絵が見ようによって違う絵のように見えるのだ。だまし絵というのでもないんだろうなぁ。同じ物事でも見る角度を変えれば違う物になる。逆境も考え方を変えたら、人生が好転する転機になるのではないかと、そういうことにもつながるのではないかと、つたない浅知恵でうがった関連性を持たせようとするわたいは、やっぱり凡才か。
文才もあったし、ファッション、インテリア、建造物のデザインなど幅広く才を発揮したダリは真の天才。あー、あやかりたいあやかりたい。たぶん、あの細〜い、丸まって先がピンと立った髭、あれ、わたい、似合うと思うんだけど。
これ行ったん昨日で、なぜ、昨日行ったかというと、ダリはスペインの人ということで、関連イベントでフラメンコのコンサートがあったから。無料。タダほど安いものはない。会場はミュージアム内にある、普段、3Dの映画をやってるシアター。
入り口は4階だけど、車椅子は5階から。開場時間に指定の場所に行くと、もう一人車椅子の女性。わたい、彼女と同じ障害の友人がいるが、ホンマよう似た感じの人。骨の病気なんだろね。5階に上がるエレベーター内で「楽しみですね」と声を掛けられる。あっ、そういう人。オープンマインドなのね。車椅子席だから並びで、開演まで半時間あるから、いちおう、おしゃべりモードに気構える。普段、人見知りのおぼこいおっさんだから、切り替えが必要なのら。
車椅子席は最後方最上段。その女性、あらら、車椅子から降りて、歩けないけど手で移動してとっとと前の方へ行っちゃった。・・・・・しばしの心の沈黙の後、切り替えスイッチを元へと戻す。
沖仁さんという売り出し中の若手ギタリストのソロコンサート。客席の雛段がそうとう急。45度もないだろうけど、それに近く感じる。3Dの映画用のシアターだから、それでいいんだろうが、峡谷の谷底でギターを弾いてる沖さんもやりづらそう。客の顔が全然見えないらしい。最上段のわたいも、そうとう、そうとうなものがある。そら、あの女性、前行くわ。
沖さんの演奏は純粋フラメンコとフラメンコ風ポップスの二刀流。コマーシャル的にそうする必要があるんだろうが、ポップス調の「雨上がりのマーチ」も耳に残る爽やかなメロディでええんちゃう。
コンサート全体としては、ソロではなく、手拍子打つ人とパーカッションがほしいところだが、タダやし文句は言えん。満足です。
帰り、阪急ターミナルビルの地下のエレベーターホールに入る角で、わけのわからん光景を目にする。壁のステンレスのような金属製の部分に手をつき、しゃがんで詩吟を朗詠するおばさん。けっこう普通に詩吟の大きい声だ。ついてる手で、時おり響き、振動を確かめるように、ポンポーンと壁を叩く。そのおばさんに寄り添うように立って、中腰にかがむおじさん。何なんだろう?