春よ、濃い

今週はずっと寒いね。花冷えとはよく言ったものだ。おかげで桜の開花もほぼ例年並み。3月に花見というのもけったいな風情なので、こういうのはやはり程頃合いがいい。ということで、この花冷え前の話題。「ということで」て、どういうことでやねん? 脈絡なし。春分の日からの三連休(といっても、わたいは年がら年中連休だが)は、けっこう濃い、バラエティに富んだ3日間と思われた。

20日は先に書いた越山先生のイベント。越山先生が書と風呂敷をコラボした番組は、越山先生がいろんな日本の伝統工芸と共同制作する企画番組で、そこで越山先生は包丁も作らはった。イベントはその包丁の展示会。わたいが行ったら、会場内でちょうど関連番組の公開収録が始まるところだった。越山先生が包丁作りでお世話になった、日本一の包丁工房製作の包丁を使って、プロの料理人が料理を作る番組の収録。

収録は予定では3時から5時までだった。それで、収録後、ちょっと間いて、ほんで、掛札に風呂敷買いに行くつもりだった。掛札が6時までだったんでね。

ところが、収録が延びた。・・・まぁ、番組の収録っちゅうのはたいがい延びるもんやわな。うっかりしてた。5時半になっても、まだ続いてる。店には今日行くと言うてるし。普通だったら、会場出て、今日は行かれへんと連絡したらしまいやねんけど、それができひんところが辛い。ケータイ持ってない〜〜〜。持っとっても扱いにくい〜〜〜。で、泣く泣く会場を後にする。

会場から掛札までは二駅。電車乗っても乗り換えとかせなあかんし、乗らん方が早いと、またトコトコと。6時前に着いて、風呂敷購入。

さぁ、普通だったら、それでとっとと帰るでしょ。いやまぁ、帰ろかなぁとは思たんだけど、なんか後ろ髪引かれる。で、またトコトコとんぼ返り。

昔からファンだった越山先生に初めてお会いできたんだし、何か一言、お声掛けたいですやん。HPにずっと会場内をウロチョロしてはると書いてたしね。収録も終わってまったりしてるだろうから、喋りかけやすいかと思い。

トコトコ会場に引き返す道中、関係ないもんが見たら、けっこうアホな労力使こてるなぁと思い、アイドルの追っかけの心理がわかるような気がした。

アホな労力だけど、戻ってよかったわ。モーレツ科学教室のポンチ君の頃からファンだと言ったら喜んでいただけた。

21日はカルト寄席。はい、テレビでは絶対お目にかかれないお笑いです。良い子は見にきちゃいけないよ。

前の日記に書いた元気いいぞうさんのキ○ガイ・ネタ。小林万里子さんの芸能ニュースで彩った、圧巻!放送禁止歌。テントさんのウェッウェッウェッ(これだけ書いてもわからんか。でも、わかるようによう書かん。知ってる人だけ知っている。わからん人はほっとくよ。義務教育やないんやから)。ブラック師匠の「道具屋」は古典落語なんだけど、師匠独自のアレンジが巧みに施されていて、見事な放送禁止噺になっている。

これ以上はよう書かん。口が裂けても・・・。

22日はマイミクさんのライブを聴きに。http://d.hatena.ne.jp/tanich/20080602(ケータイからはhttp://d.hatena.ne.jp/tanich/mobile?date=20080602)にある、去年出会ったアイリッシュ・ミュージック。

ライブハウスに行くのは6回目か。6回という数字が多いんだか少ないんだか。中途半端だ。

わたいはライブハウスに一人で行くのは苦手なんだけどね。これは彦八まつりとかの祭りに一人で行くと疲れるというのと同じ心理なんだろうな。周りが盛り上がっている中の一人はどうもね。自分の部屋で孤独な時間というのは、けっこう好きなんだけど。

でも、この日の演奏は一人の寂しさを感じさせない素晴らしいものだった。静かにじっくり聴かせる系統の音楽だったしね。

マイミクさんのグループ、SHEENAの出番の前に2組。最初が、主にマリンバをメインにしたパーカッション・ユニット、Soyという女性二人組。初っ端、同じフレーズの繰り返しに、環境音楽風なんかなと思ったが、なんのなんの。静から動に移り行く高揚感に圧倒される。お二人のかいらしい容姿からは想像できないね。魂、揺さぶられる。

二組目もパーカッション・ユニット。今度は男性二人組、Khorshidと、女性キーボード奏者Tontonの演奏。パッション溢れてるっちゅうねん。メッセージ性のある音楽に、心が引き込まれる。ここで聴けるよー。http://www.myspace.com/khorshidtonton

そして、本日のメイン・イベントのSHEENAの登場。ここまでの二組がじっくり聴かせて、最後にアイルランドのお祭り。いい構成だ。祭りに一人は疲れると書いたが、パーカッションで気分が十分高まっているので、寂しさは微塵も感じない。自然に体が動き出す。ここで聴けるよー。http://www.myspace.com/sheenairish

ライブハウスでは、終演後も客はすぐに帰らない。知ってる人とはもちろん、知らない人とも音楽の情報交換してるんだろうね。情報交換というのではないけど、わたいもこの日はちょっとだけ。

Khorshidのお一方が「ダーウィンの悪夢」というドキュメンタリー映画に触発されて「ナイル・パーチ」という曲を作ったと言ってはったので、その映画、わたいも観たと喋りかけさせてもらった。普段、あまり自分からは喋りかけないんだけど、こういう喋りかけるきっかけがあればいいね。結局、会場で、その映画を観た人は3人だけだった。少ないと、そんなにたいそに書くことでもないが、ちょっとした連帯感も生まれる。何でも観とくもんである。