マスクの顛末

久々の外出。落語会、予約してるしね。

マスク装着。前にも書いたように、別にうつったらあかんから着けるのではない。みんなしてるのに自分だけしてなかったら無神経な奴と思われるから。極めて日本人的感覚。いや、わたいが感染源になる可能性も他人から見たらないことではないから、なるべく嫌がられたくないという強迫観念があるのです。

家から出て駅までの数分、なんや、道行く人、そんなにマスクしてないやん。してない方が多いくらいやん。電車内はまぁ、おったけどね。それでも装着率7割くらいかな。これやったら、してなかっても白い目で見られることもないやん。

大阪に着くと、装着率が減った。4割くらいか。してない方が多いようだ。もう取ろかと思ったが。

だいたい、わたい、マスクなんかほとんど着けた覚えがない。小学校のとき、家庭科の調理実習で着けたように思うが、そんな程度だ。慣れんもんが身についていると違和感があるのよ。

前から薄々勘付いてはいたが、それが実証されたことがある。わたいは喋ると、人より余計に口が動くようだ。顎のオーバーアクションとでも言おうか。だから、喋るとマスクがずれるのだ。下に下がる。鼻の穴が見えた状態になる。着けている意味があまりない。いや、そんな意味は端からどうでもいいんだけど、見た目が不恰好だ。わたいとしては、こっちに問題がある。「世間様に対して気を使ってるんだぞー」を主張するマスクだから。

ずれたら元に戻す、ずれたら元に戻すの繰り返し。たまに上げ過ぎて目が隠れる。何が悲しいてアイマスクせなあかんねん! ごっついストレスだ。

おまけにマスクの中に毛が1本紛れ込んでるみたいだ。口元が気色悪いっちゅうねん! マスクを取ると、自分で着けられない。

よっぽど、もう取ろかと思たが、いや待てよ。屋外よりも落語会会場の方が装着率が高いかもしれない。理屈からしたら高いはずだ。密室で人口密度が高いのだから。もう少し様子を見ようと思いとどまる。

会場に着く。思ったよりいっぱいの客の入りだ。これだけ来てくれたら噺家さんも喜んでるね。

で、肝心のマスク装着率だけど・・・、屋外よりも少ないやん! 3割くらいか。拍子抜けです。落語ファンというのは、いい意味でへんこと言おうか、世間が騒ぐと意地でもその通りしないという気風があるのか。

取ることを決意。でもね、着けて来て、途中で取るというのもなんか人に流されているようで嫌なので(もう十分、とことん流されてます)会が終わるまで辛抱する。どういう辛抱なのか、今もよくわからない。

終演するなりダッシュで会場をあとにし、駅のエレベーターの中で「なんぼのもんじゃい!」と叫びながらマスクを引きちぎる。わたいもぶち切れていたが、紐も切ったった。

あっ、なんぼのもんといっても、このマスク、「きん枝のがっぷり寄席」で大入袋替わりにもらった物なので、タダなんだけど。

でね、帰りの車中で考えたんだけど、これ、ずれるから、わたい、イライラするのね。・・・マスクの替わりに、口に生理用ナプキン貼ったろか。・・・息できる?