非子は血祭一日目

実際、買い換える前のPCではこう変換されていた。

5時10分に生國魂神社に着きました。

律義なわたいは、おばはんが来ているかどうか、福笑師匠の店を覗きました。何でこんなことをしなくてはならないのだろう。

いなかったので、隣のあやめさんの茶屋で柳陰を飲みました。半ば、一気飲みでした。酔わなくては、これから起こる恐ろしいことに対処できません。「質屋蔵」の番頭とてったいの熊五郎の心境がよくわかりました。染雀さんと遊方さんが、ピッチが早いので心配してくれました。

2日目もあるのでウロウロしなくてもいいから、とりあえず、ステージ前に向かいました。今日はヒロポンズ・ハイを聴きにきたのですから。

本番前のリハを聴いていたら、突然、肩を叩かれました。おばはんでした。嫌な汗がどっと出ました。

福笑師匠の店に引きずり帰されました。ビール2杯おごらされました。約束させられていたので仕方ありません。何でこんな約束をしなくてはならなかったのだろう。

福笑師匠の真ぁ前に座らせていただき、芸談?世間話をいろいろ聞かせていただきました。主に漫画の話でした。

本番開始時間が近づいたので、おばはんと二人でステージ前に戻りました。あっ、言い忘れましたが、この日、おばはんはずっとデボチンに自分の千社札を貼っていました。異常です。何で横に付いていなくてはならないのだろう。

二人は最前列端っこにいたのですが、前にスピーカがありました。二人とスピーカの間に、座るのにはちょっと低い段がありました。そこに一人の女性がこちら向きに腰を掛けました。舞台を見ていません。楽しんでいるように見えません。面白くなさそうな表情です。

おばはんがわたいに「目の前でうっとしいんじゃ。おもろなかったら、どっか行ったらええんじゃ」と言いました。「本人に一発かましたれ」とけしかけましたが、その勇気はないようでした。何のためにビール2杯おごったのかわかりませんでした。

ほどなく、おばはんの横の横の席が空いたので、その女性がそこに座りました。おばはんが「帰ったらええのに、正規のとこに座りよったで」とわたいに言ったら、おばはんと女性の間に座っていたおばちゃんも「ホンマや。私もさっきからそう思とった」と話に入りました。おばはんとおばちゃんはヘンに意気投合していました。話題の中心の女性が、横目でチラッと睨みました。逃げたかったです。

おばはんが「おしっこ出る」と言いました。「座りションベンしょうか」とも言いました。してくれたら、ビール2杯おごった甲斐があったというものです。でも、雪隠へ行ってしまいました。このおばはんは言うだけです。

だいたい、ビール2杯飲んだら、大勢の公衆の面前で「大衆芸能万歳!」と叫ぶと言うからおごったのです。この日、結局、叫びませんでした。このおばはんは言うだけです。

雪隠から帰ってきたおばはんの手にビールがありました。小一時間して、また「おしっこ出る」と言いました。そして、雪隠から帰ってきたおばはんの手には、またビールがありました。面倒見たくありません。

ライブが終わって、また福笑師匠の店に引っ張っていかれました。飲まずにいられないので、またあやめさんのとこで柳陰を注文しました。柳陰のお足をおばはんが出してくれました。当然だと思いました。

やっと「帰る」と言ってくれたので、ホッとしました。しかし、神社を出てすぐ、停まっていた車の陰にへたり込んで、たばこを吸いだしました。何やら、酔っ払いの戯言をぶつぶつ言っています。戯言の内容は、わたいはわかっていますが、本人の私生活に関わることなので、ここには書きません。書いたら、えらいことになります。

もう、帰らしてください。助けて〜〜〜〜〜

というような1日目でした。

明日、おばはんは散髪してから来るそうです。あくまで散髪です。それ以外、何物でもない散髪です。

明日は、おばはんはダーリンがいっしょなので、わたいに被害は及ばないようです。今日のことは天災と思って諦めることにします。あーこりゃこりゃ。