母なる証明

母親に会ってきた。

もし、わたいが殺人の容疑をかけられたら、この作品中の母親と同じような行動をとって、駈けずりはいずり回って、他人の言葉に耳を貸さず、どんなことをしてもわたいを守ろうとしただろう。まぁ、その前に、そういう疑いをかけられる場所にいたことについて、ボコボコにどつき倒されるだろうけど。

理屈抜きで助けてくれるのだけど、では、ラストの「ずるさ」はどうなのだろうか。対処できない状況に追い込まれた母親の「ずるさ」。普通「ずるさ」は人間の弱い部分とされるんだけど、この「ずるさ」は違う。たとえ、幹や枝は腐っていようと、根っこは大地にしっかりしがみついているというような力強さを感じる。社会一般の常識では決して許されない行動なんだけどね。

わたいの母親にこの力強さがあったかどうかわからない。なんかあったらすぐ「ふー」と気絶するような人だったから。でも、ひょっとしたら、わたいの知らない一面があったのかもしれないなぁ。

それはそうと、わたいの母親もよく踊っていた。軽快な音楽が流れてきたら、なんかわけのわからん踊りを踊っていた。いなかっぺ大将の大ちゃんのように。

★★★★★