19年前の枝雀師匠にお会いした

先週の土曜早朝、NHKの思い出シアターで、昭和63年放送の枝雀師匠のインタビュー番組をやっていた。
勉強になった。以前、狂言の茂山千三郎さんが言うてはった「型破りはいいが形無しになってはいけない」という言葉が強く心に残っているが、それに通ずることを枝雀師匠も言うてはったんやぁ。座布団に足のつま先掛かってるとか、オーストラリアは2回使こたらあかんとか。なんのこっちゃねん。焼き栗買うてくれたら、わかるように全部書きますけどね。(「質屋蔵」に何となく似ているような違うようなシチュエーション) まっ、気になって夜も寝れんようになったら、NHKアーカイブ行けば見せてくれるでしょ。
さてさて、番組ラストで涙ボロボロ。
師匠が心に描くご自身の高座の完成形。年がいった師匠が高座に上がる。ニコッと笑って、何も語らず十数分。客も皆、ほんわかした気分でほころんだ顔。
「それはいつできますか」と聞けば「今生ではまだ無理でしょ。生まれ変わって死に変わってこんなことやってますから、できるんは来生かその次か」そして最後に強くきっぱり「きっとやります」
わたいも同じ時期に生まれ変わって、その高座、きっと聞きます。神さん、頼んまっせ。けど、同じ時期いうてもパラグァイとかいやだっせ。寄席行くのん、飛行機代高こつくから。