エレベーター脇ボタン下の吸殻入れを移転せよ!

土曜、B1角座の落語会に。開演6時で、角座に着いたん5分前。ぎりぎりセーフ。
エレベーターの前まで来て、ちょっと焦る。ボタンが届かない。高くて、押せそで押せない。エレベーターが2基並んでいるところの2基の間のボタンの下には、たいがい吸殻入れが置いてある。ここも例に洩れず置いてあって、よけい届かない。でも、何とか届きそうだ。必死のパッチで思いっきり短い足を伸ばす。届いた! エレベーターのドアは開いたが、わたいは無情にも車椅子からずり落ちていた。
落ちただけならまだいいんだけど、落ちた拍子に操縦桿を前に倒した状態になって、車椅子がツツツッと前進。2基のうち、奥のエレベーターが故障中かなんかで、ドアの前に大きな板が立てかけてあって、その板にぶつかって停止。
とりあえず、車椅子に座らなくてはならない。そのままでは座れないので、車椅子をちょっとバックさせた。しかし、これはしてはいけないことだったのだ。
板はドア側にもたれて立っていた。その下部を車椅子で押したのだから、板は垂直になりますわな。ぶつかった瞬間から、支えは車椅子に変わっていたのだ。その車椅子をどけたらどうなるか?
「あ〜〜〜れ〜〜〜〜〜」フギャッ
憐れ、わたいは大きな板の下敷きになって押しつぶされたのでした。
普通、一般客はエスカレーターで地下に下りる。エスカレーターとエレベーターは離れたところにあるので、わたいの遭難地点には人通りがあまりない。どうすんねや。
そこに間ぁ良く通った一人のおっちゃん。エレベーターの前に階段があって、階段で地下に下りようとしている。へんこ? いやいや、地獄に仏だ。こちらをチラッと見て・・・下りていこうとした。
おいおいおいっ、ちょちょ、ちょっとぉ!そりゃないぜベイビー! 趣味で板を背負っていると思ったのだろうか。何にしても、これを逃してなるものか。
「助けてくださ〜〜〜い」必死の叫び。叫ばれたらしゃーないわな。おっちゃん、こっちに戻ってきて、板をどける。「これでええな」と、また行きかけたので、ついでに車椅子に座らせてと頼む。靴下を履いているので滑るだろうから、一人で座る自信がない。おっちゃん、もうブツブツ言いながら座らせてくれた。そりゃま、おっちゃんも落語聴きにきたんやから、早よ入りたいわな。ええ迷惑だ。野良犬に噛まれたと思って辛抱してください。堪忍な。
同じ徹は踏めないので、今度は吸殻入れを押しのけてボタンを押して、地下へと向かったのでした。いつも吸殻入れは横に押しのけるのにな。このときは魔がさしたといおうか・・・。