ちん毛

わたいは何で家で日記を書いているんだろう。今、河内長野鶴瓶噺をやってるのに。

風邪ですわ、風邪。不順な気候によって不純なわたいが風邪をひいたのであります。ほっといて! ハナずるずるだから、いつもように外出できません。日頃、カノジョと不純な行為をしている報いか? ほっといてって!

で、せめて日記だけでも鶴瓶師匠の話題を。5月18日といえば2週間前だが、これ、まだ日記に書いてないので。私落語「ちん毛」の根多下ろしを聴く。私落語は師匠の身辺で起こった面白いネタ、鶴瓶噺を元にして、師匠がご自身で噺に仕上げたドキュメンタリー新作落語。ところが、この「ちん毛」は師匠作ではないという。

やりましたねぇ、くまざわあかね先生! これは凄いですわ。尊敬してはおりましたが、なおいっそう尊敬しまくりました。

鶴瓶噺に、ニックネームが「ちん毛」という高校時代の同級生と偶然再会した時のエピソードがある。それを聞かはったくまざわ先生が師匠の私落語に仕上げはったのだ。

ちん毛さんの(ちん毛に「さん」を付けるのもなんやけったいな具合だが、お名前を知らないし、仮に知っててもここに書くわけにいかないので「ちん毛さん」と書かざるを得ない)ご家庭での場面は、実話なのか、先生の創作なのかは知らないが、落語的にちょうど頃合いに人間心理が描かれていて、感情移入ができる。

それに、何といっても、鶴瓶噺の持つ独特の空気感が全く損なわれずに、自然に師匠の私落語になってるところが凄い。師匠もほとんど台本のまま、手を加えずにやったと言ってはった。その必要がないほど完璧なのだ。

で、わたいが一番感動したのは、これが小佐田先生作ではなく、くまざわ先生作だという点だ。

くまざわ先生が真夜中に(何で真夜中やとわかんねん!?いや、こういうのを書くのは真夜中と相場が決まってます)一人、机に向って、スタンドの明かりを頼りに、原稿用紙に「ちん毛、ちん毛、ちん毛、ちん毛・・・」とペンを走らせるお姿には、きっと鬼気迫る迫力があったことだろうと思われます。

あっ、ハナ垂れた・・・