桂枝雀生誕七十年記念落語会

枝雀師匠、古希、おめでとうございます。そして、あの世に生まれてもう10年。元気にされてますか。もう腹を決めて、ここはあの世ご生誕10年もおめでとうと言わせていただきます。

わたいが寄席通いを始めたときには、師匠はもう、この世にいてはらなかったのが残念なんですが、スクリーンの中の高座は何度も聴かせてもろてます。今日の「道具屋」も大爆笑、笑わせていただきました。あれだけのアクションでも着物の裾がほとんど乱れない、聴いてる側に全く気にさせないというのは、常人では考えられないことです。

今日は師匠が27歳のときの秘蔵映像も拝見させていただきました。「二十世紀」という短い根多で、その番組用に作られた新作なんでしょうね。まだ大爆笑落語に方針転換する前だということが、この数分間でもよくわかる端正な語り口でした。

もし、師匠が方針転換なさらず、大爆笑を志向しなかったら、2009年の今も、わたいらみんなの目の前にいてくれたでしょうか。そんなことは誰にもわからないこと、考えてもせんないことだとわかっています。でも、もしそうだとしたら、それはわたいにとって幸せなことだったでしょう。

そして、師匠の大爆笑落語を聴いて、笑いの渦に巻き込まれる喜びを知っている、今のわたいもまた幸せです。どっちにしても幸せです。ありがとうございます。

また、笑わせていただきますね。