江戸落語2days

15、16と土日の日記。

15日、古今亭志ん輔師。わたいが江戸落語噺家さんで追っかけている5人衆のお一方。

声がいいね。軽いといおうか軽妙といおうか、江戸の下町の匂いがする。枕では話があっち行ったりこっち行ったりする。これも持ち味。興味のアンテナが四方八方に張り巡らされているんだろう。根多に入ると一転、語り口が洗練される。軽妙に洒脱が加わる。

軽やかに進行するんだけど、人情噺などで、ここというところになると感情が一気に凝縮する。トリイホールでの会のチラシにいつも使われている写真が、そこらへんをよく表している。そして、その集中させた気を放出させる0.0何秒手前、そのごくわずかな間がたまらなく魅力的だ。

16日、談春師。春から25周年独演会ツアーをやってはる。5月、大阪であって、この日が神戸。神戸には初めて来はったらしい。初めて来てわかったこと。大阪と神戸はこんなに近いんだ・・・。ツアーは同じ演目で回っているが、今日のお客さんで大阪も行った方がたくさんいるだろうと、特別に根多を替えてくれた。「三軒長屋」は難しい噺なんだろうなぁ。登場人物のメリハリを利かせなきゃなんない。

土曜の志ん輔師の「佃祭」もそうだし、この談春師の「三軒長屋」もBGMとしてずっと聴いていたい落語だなぁ。声質、抑揚、リズム、テンポが耳に心地いい。じっくり聴けば聴いたで、江戸の下町の庶民の人情味ある暮らしに、どっぷり溶け込んでしまいそうだ。